
変人速攻は、日向翔陽が先に跳び、その打点へ影山飛雄が正確なトスを届ける速攻です。トスを見てから跳ぶのではなく、日向がすでに空中にいるところへボールが来るため、相手はブロックを合わせにくくなります。
新旧の大きな違いは、日向が空中でボールを見て、打ち方を選べるかどうか。最初は目を閉じて影山のトスを打っていましたが、新しい速攻では「止まるトス」と日向自身の技術を組み合わせ、攻撃の選択肢を増やしていきます。
「マイナステンポって、新しい速攻の名前?」「止まるトスにすると何が変わる?」という疑問を、順番に整理していきます。
※アニメ2期『ハイキュー!! セカンドシーズン』の東京合宿と、新しい速攻を身につける過程に触れます。
変人速攻とは?日向が先に跳び、影山が合わせる攻撃
変人速攻の特徴は、スパイカーの日向が先に助走して跳び、セッターの影山がその動きにトスを合わせることです。
日向の持ち味は、素早く動いて高く跳べること。一方の影山は、日向がボールを打つ位置へトスを届ける精度に優れています。この2つを組み合わせたのが、烏野の大きな武器となる変人速攻です。
プレーを大まかな順番で追うと、次のようになります。
- 日向が助走に入り、ジャンプする。
- 影山が、空中にいる日向の打点へトスを送る。
- 日向が、届いたボールをスパイクする。
相手がトスの行き先を見てから動こうとしても、日向はすでに打つ準備に入っています。ボールが速く飛ぶだけでなく、攻撃を始めるタイミングが早いことも、止めにくさにつながっています。
日向のMB、影山のセッターという役割から確認したい場合は、ハイキューのポジションと役割もあわせてどうぞ。
マイナステンポとは?トスの時点ですでに跳んでいること
マイナステンポは、セッターがトスを上げる時点で、スパイカーが助走と踏み切りを終えている攻撃のタイミングです。日向と影山の変人速攻は、この早いタイミングを使っています。
ここでいう「テンポ」は、ボールの速度そのものではありません。セッターがトスを上げる動作に対して、スパイカーがいつ動き始めるかを表します。
たとえば、高く上がったトスを見てから助走する攻撃なら、トスのあとにも助走とジャンプの時間が必要です。マイナステンポではそこを先に済ませているので、トスが届くとすぐに打てます。
ただし、すべての速攻が「トスを見てから跳ぶ」わけではありません。ファーストテンポもトスより先に助走を始める攻撃で、その中でも早く踏み切りを終えるものをマイナステンポと整理できます。
変人速攻はプレーの呼び名、マイナステンポは攻撃のタイミングを表す言葉です。「昔は変人速攻で、進化してからマイナステンポになった」という区別ではありません。
新旧の変人速攻は何が違う?日向が打ち方を選べるようになる
最初の変人速攻では、日向は目を閉じ、影山が手元へ届けるボールを全力で打ちます。新しい変人速攻では、日向が目を開け、空中でボールやブロックを見ながら打ち方を選べるようになります。
| 比較する点 | 最初の変人速攻 | 新しい変人速攻 |
|---|---|---|
| 日向の打ち方 | 目を閉じ、届くボールを全力で打つ | 目を開け、空中で状況を見て打つ |
| 影山のトス | 日向の打点を通過するトス | 日向の打点付近で勢いを抑える「止まるトス」 |
| 日向の選択肢 | 空中で相手を見て打ち方を変える余地が小さい | コースの打ち分けやフェイントなどを選べる |
| 共通する強み | 日向が先に跳び、影山が合わせる早い攻撃 | |
最初の速攻も、相手にとって十分に厄介な攻撃です。ただ、日向が目を閉じて打つ形では、跳んだ先にブロックが待っていても、見てから打ち方を変えることができません。
新しい速攻では、そこに日向自身の判断が加わります。相手の手を避けて打つ、強く打つと思わせて短く落とす。早さに加えて選べるプレーが増えることが、進化のポイントです。
「止まるトス」とは?日向が打点でボールを捉えるためのトス
「止まるトス」は、ボールが日向の打点を勢いよく通過するのではなく、その付近で勢いを抑えて落ちるように調整したトスです。ボールの最高到達点を日向の最高打点に合わせ、日向がボールを捉えるわずかな間を作ります。
「止まる」といっても、ボールが空中に浮いたまま待ってくれるわけではありません。勢いよく通り過ぎるボールを決まった瞬間に打つ形から、打点付近でボールを見て扱える形へ変える、と考えるとわかりやすいです。
日向の跳ぶ場所や高さに合わせて、速さと軌道を細かく調整しなければならないため、影山にとっても簡単な変更ではありません。新しい速攻の練習がなかなか合わないのは、日向が目を開けるだけでは完成しないからです。
そして、トスが変われば自動的にコースを打ち分けられるわけでもありません。日向にも、いろいろなトスを打ち、空中でボールに対応する練習が必要になります。影山のトスと日向の打つ技術、その両方を磨いていくのが東京合宿での課題です。
なぜ日向は、成功していた速攻を変えたかった?
強い相手にも、自分で判断して点を取れるようになりたかったからです。今の速攻が通用するうちはよくても、止められたときに打ち方を変えられなければ、同じ壁にぶつかってしまいます。
東京遠征では、日向たちは音駒をはじめとする強豪と対戦します。最初は驚かせられる攻撃でも、相手が慣れ、対応してくる。その中で日向は、目を開けて空中でも戦うことを求めます。
一方、影山は従来の速攻でも十分に戦えると考え、2人の意見は衝突します。すでに点を取れている形を変えれば、練習で失敗するだけでなく、今までの武器まで使えなくなるかもしれません。だからこそ、すぐに「新しい方がいい」と話がまとまらないんですよね。
そこから日向は烏養元監督のもとで、影山以外の人のトスにも合わせる練習を始めます。影山も新しいトスに取り組み、2人とも別々の課題を持ちながら、同じ速攻を完成させようとします。
東京合宿を見るときは、ボールの動きだけでなく、日向が何を選ぼうとしているかにも注目すると、新しい速攻が決まる場面の意味が伝わってきます。
変人速攻なら、どんなブロックも抜ける?
必ず抜けるわけではありません。早い攻撃は相手の対応を難しくしますが、跳ぶ場所やタイミングを読まれれば、ブロックを合わせられる可能性があります。
相手が日向を警戒して先に動くこともありますし、ボールに触って勢いを落とせば、後ろの選手が拾いやすくなります。速攻を直接叩き落とさなくても、守る方法はあるわけです。
逆に、日向にブロッカーが引きつけられれば、田中や東峰へのマークが薄くなることもあります。日向が「おとり」として働けるのは、相手が放っておけない速攻を持っているからです。
相手がどう止めようとするかは、リードブロック・コミットブロック・ゲスブロックの違いを知ると追いやすくなります。
新しい変人速攻を見返すなら、アニメ2期の何話?
新しい速攻が成功する場面を見たいなら、アニメ2期の第10話「歯車」です。日向が変化を求める理由から追うなら、第5話「『欲』」から第10話までを続けて見ると流れがつかめます。
| アニメ2期の話数 | 注目するところ |
|---|---|
| 第5話「『欲』」 | 日向が、目を閉じて打つ速攻を変えようとする |
| 第6話「“テンポ”」 | 日向と影山が、それぞれ新しい攻撃に向けて動き出す |
| 第9話「VS“傘”」 | 日向が新しいトスを求め、自分の打つ技術も磨いていく |
| 第10話「歯車」 | 2人の新しい速攻が成功し、烏野の攻撃がかみ合い始める |
原作で日向と影山の衝突から読み返したいなら、10巻が目安です。日向が目を閉じて打つのをやめようとするところから、新しい攻撃を求める過程を追えます。
アニメ・映画・OVAのつながりを整理したい場合は、ハイキューを見る順番にまとめています。
変人速攻についてよくある疑問
日向は、なぜ最初は目を閉じていた?
影山が打点へボールを届けることを信じ、自分は全力で跳んで腕を振ることに集中していたからです。目を閉じること自体が、マイナステンポの条件なのではありません。
新しい変人速攻は、遅いトスに変えただけ?
単にゆっくり高いトスへ変えたわけではありません。日向が先に跳ぶ早いタイミングを使いながら、打点付近でボールを捉え、打ち方を選べるようにする変更です。
マイナステンポは、現実のバレーにもある?
あります。セッターがトスを上げる時点で、アタッカーがすでに踏み切っている攻撃は、現実のバレーでも使われます。ただし、そのタイミングがあることと、日向と影山のプレーをそのまま再現できることは別の話です。
まとめ:新しい変人速攻では、日向の選択肢が増える
変人速攻は、日向が先に跳び、その打点に影山がトスを合わせる攻撃です。マイナステンポという早いタイミングを使い、相手のブロックが整う前に打ち込むことを狙います。
新しい速攻では、影山が「止まるトス」に取り組み、日向も空中でボールを扱う技術を磨きます。目を閉じて打つ形から、相手を見てコースや打ち方を選べる形へ。ここを意識して2期の東京合宿を見ると、2人がぶつかりながら練習を続けた理由もわかりやすくなります。